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数値が合わない!?Google アナリティクスでの「ソーシャルメディア」の流入とコンバージョンについて理解しよう

こんにちは、小川卓です。

ソーシャルメディアからの流入とコンバージョンを見るために皆さんはどのレポートをどのように使っていますか?この2つの指標を見るレポートはいくつかあるのですが、定義の違いがあったり、レポートごとに癖があったりします。本記事を通してそれらを説明してまいりますので、自分にあったレポートを使って見ましょう。

ソーシャルメディアからの流入数とその内訳を見るのであれば「チャネル」レポートがオススメ!

 ソーシャルからの流入を見る場所はいくつかあります。

  1. 集客>サマリー
  2. 集客>すべてのトラフィック>チャネル 内の「Social」をクリック
  3. 集客>すべてのトラフィック>参照元/メディア あるいは 参照サイト
  4. ソーシャル>サマリー
  5. ソーシャル>参照元ソーシャル

流入数に関しては上記5つであればどのレポートでも見ることが出来ます。内訳を見るという観点から、筆者は 2)集客>すべてのトラフィック>チャネルレポートの利用をオススメします。


■集客>すべてのトラフィック>チャネルレポート

こちらのレポートではソーシャルメディアごとの流入・基本指標・コンバージョンなどを一目で見ることが出来ます。またソーシャルメディア名もわかりやすく分類されており、直感的に使いやすいのではないでしょうか。

他のレポートに関しては

1)集客>サマリー:
他メディアと比較するのであればよいが、内訳を見るためにワンクリックする必要があるし、クリックすると結局2のレポートに遷移する。

3)集客>すべてのトラフィック>参照元/メディア あるいは 参照サイト:
このレポートは様々な流入元が混じっているうえに、ソーシャルからの流入も一部「Referral」に分類されてしまいます。


■参照元.メディアのレポート

上記のようにFacebookから来ているにも関わらず「Referral」と分類されます。Facebook広告経由の流入はキャンペーンタグをちゃんと設定していれば「Social」に分類されます。

また5位にあるように複数(サブ)ドメインを使っている場合は、それぞれ別の行として出てきます。ここでは一番のm.facebook.comの流入が28,130件ですが、1つ前のチャネルレポートで見られる「Facebook」の件数は30,750件と合いません。参照元/メディアのレポートを使うと、誤ってFacebookからの流入を28,130件と判断してしまう可能性があります。

4)ソーシャル>サマリー は内訳を見ることが出来るのですが、あくまでの流入数しか見ることができない、 また5)ソーシャル>参照元ソーシャル の場合はもう少し指標が増えるのですが、2)と比べると少なく、また合計値や平均値を見ることができません。

ただし「流入数」に関しては出てくる数値の合計等は合うので比較的わかりやすいです。やっかいなのがソーシャルメディア経由のコンバージョン数です。ここからが本編です。

 

ソーシャルメディア経由のCVの見方は複数あり。定義を理解し、見たいものを選ぼう

 ソーシャルメディア経由のコンバージョンを見ることが出来るレポートは主に4 つあります。

  1. 集客>すべてのトラフィック>チャネル
  2. 集客>ソーシャル>サマリー
  3. 集客>ソーシャル>コンバージョン
  4. マルチチャネル>アシストコンバージョン

それぞれを確認していきましょう。

 

1.集客>すべてのトラフィック>チャネル

セッション数:32,159件
Eコマースのコンバージョン率:1.27%
トランザクション数:408件
収益:1,727,286円

このレポートではコンバージョン発生時のセッションの流入元が、コンバージョンに貢献したいという形で紐づきます。一番分かりやすいレポートかと思います。しかし、Google アナリティクスの仕様上

一回目の訪問:ソーシャルメディアから流入
二回目の訪問:直接流入しコンバージョン

といったような直接流入が流入元になっている場合、CVとの紐づけはその直前の流入元と紐づきます。したがって上記の場合は、二回目の訪問はソーシャルメディアからの流入かたコンバージョンになります。

2.集客>ソーシャル>サマリー

セッション数:32,159件
Eコマースのコンバージョン率:記載なし
ソーシャルネットワーク経由の終点コンバージョン:117件/451,971円
ソーシャルネットワーク経由のコンバージョン(アシストとラストクリックの合計):428件/2,166,083円

セッション数は合うのですが、見ての通り2種類のコンバージョンの数値があり、どちらも1つ前のレポート(408件)とは合いません。

こちらのレポートでは「マルチチャネル」で使われているデータと仕様で計測が行われています(※参考までに 集客>すべてのトラフィック>チャネルはCore APIのデータを、このレポートではMulti-channel Funnel Reporting APIのデータを利用しています)。

そのため先ほどの

一回目の訪問:ソーシャルメディアから流入
二回目の訪問:直接流入しコンバージョン

といったようなユーザーの場合、コンバージョンは「直接流入」に紐づきます。そのためチャネルレポートと比較すると数値が小さくなります。

アシストの数値の方は、

一回目の訪問:ソーシャルメディアから流入
二回目の訪問:検索エンジン
三回目の訪問:直接流入しコンバージョン

というようなユーザーの場合、一回目の訪問もコンバージョンの数に含まれるので、また数値は変わってきます。

 

3.集客>ソーシャル>コンバージョン

コンバージョン数:444件
コンバージョン値:2,223,635円

また違う数値が出てきました。数値としては1つ前の「ソーシャルネットワーク経由のコンバージョン(アシストとラストクリックの合計)」の数値に近いことがわかるかと思います。

こちらのレポートではアシストのコンバージョンも数に含まれます。なので「コンバージョン数」という表記ではあるのですが実際にはアシストも含まれています。前述の数値(428件)とあわない理由は、こちらはソーシャルメディアごとに分けたものを単純合計しているからになります。そのため、集客>ソーシャル>コンバージョンの数値のほうが高くでるようになっています。

4.マルチチャネル>アシストコンバージョン

アシストコンバージョン:355件
アシストコンバージョンの価値:1,835,907円
ラストクリックまたは直接のコンバージョン:117件
ラストクリックまたは直接のコンバージョンの価値:451,971円

「ラストクリックまたは直接のコンバージョン」の数値と、「ソーシャル>サマリー」の「ソーシャルネットワーク経由の終点コンバージョン」の数値が一致していることがわかります。「ラストクリックまたは直接」と「終点」が同じ意味で使われているのでちょっとわかりにくいですね。この事実からも、集客>ソーシャル>サマリーはマルチチャネルのデータを利用していることが分かります。

アシストの数値は、アシストだけの数値なので今まで見てきた数値とはまた違う数値になります。

コンバージョン数:428件
コンバージョン値:2,166,083円

という事でこちらの数値は「ソーシャル>サマリー」の「ソーシャルネットワーク経由のコンバージョン(アシストとラストクリックの合計)」と一致することがわかります。

なお、マルチチャネル>アシストコンバージョン のレポートでは「ルックバックウィンドウ(コンバージョン前のXX日間に設定)を選ぶことができます。この日にちを変えると、数値も変わってきます。

逆に「ソーシャル>サマリー」のほうは日数を変更できません。しかし、上記の数値一致を見ると「30日」に設定されている可能性が高いですが、確証は取れておりません(いくつかのレポートを見た限りはあってそうですが)。

まとめ

 マニアックな内容の記事になってしましたが、ソーシャルの流入やコンバージョンを見るときに注意が必要なのが伝わっていれば幸いです。特にコンバージョンは見るレポートによって数倍コンバージョン数が変わってしまうので、どういった定義でみたいのかを決めた上で、自分たちのニーズに最も合うレポートを選択するようにしましょう。

小川 卓

小川 卓

ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンジャパンで勤務後、フリーに。複数社のChief Analytics Officerとして活動する傍ら、個人でもコンサルティング・勉強会・執筆などの活動を行っている。 主な著書に「ウェブ分析論:増補改訂版」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」など。

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