Googleアナリティクス アプリ計測ならではの4つのレポートの活用方法

こんにちは。小川卓です。

Google アナリティクスはPCサイト・スマホサイト以外にも、アプリの計測を行うことが可能です。とはいっても、アプリの分析をする機会はまだまだ少ないのではないでしょうか?

今回の記事では、Googleアナリティクスでアプリ分析する際に使える4つのレポートとその活用方法について紹介します。

Googleアナリティクスでアプリ計測を実装および計測する際のポイント

アプリ計測をする前に、Googleアナリティクスでアプリ計測を実装する上でのポイントをいくつか列挙しておきます。

  1. いわゆるURLの概念がないため、アプリ内の各画面に名称を付けて疑似的なURLやページとして計測をする必要があります。
    そのために最初に画面と画面名の対応表を作成してから、実装を進めていきましょう。そのためページだけではなく、イベントやカスタムディメンションなどもフル活用することになります。それぞれの仕様や制限を把握しておきましょう。
    ブラウザと同じように、GAのSDKを直接導入する方式とタグマネージャーのSDKを導入し、管理画面でGAを設定する方式があります。更新などを考えると後者の手法を推奨します。

  2. 集客の分析に関しては、アプリという性質上限られたものになります。入手経路の簡単な分析はできます。元々ウェブサイトの分析のために作られたのがGoogle アナリティクスなのでソーシャルゲームなどの分析には向いていません。自社でのログ取得+分析を中心に据えたほうが良いでしょう。

アプリ計測ならではのレポート活用方法

1.アプリのバージョンレポート

利用者が使っているアプリがどのバージョンなのかを確認できる、アプリ専用のレポートになります。どれくらいのスピードでアップデートをしているかの参考になりますし、UIの変更などを行った際に、それが各種指標にどういった影響を与えているかを確認できます。

上記の例ですと、バージョン1.5.4が他のバージョンと比較して閲覧ページ数や滞在時間が長いことが分かります。このバージョンと他のバージョンで何が違うのかをチェックして、この数値変化が説明できるかを確認してみると良いでしょう。

セグメント機能を使えばデバイスやOSごとの確認も可能です。

2.ユーザー レポート

こちらの記事でも紹介した、最近実装された「ユーザーレポート」ですが、アプリでも利用が可能です。そしてアプリの方が、ユーザーがサイト外に出たり入ったりしにくいという事もあり、より導線が追いかけやすく、ユーザーの気持ちを理解する上でも便利なのではないでしょうか。

ウェブと違い、ページではなくイベント単位での計測を行っている場合、実際に「導線」を見ることができるレポート、このレポートくらいしかありません。

下記画像のようにしっかり実装も行っておけば、アプリ内での決済や、どのボタンを押したかなどの分析も可能となります。筆者としては、ユーザーレポートはブラウザよりアプリにむいたレポートの一つなのではと考えています。

3.ライフタイムバリュー(LTV) レポート

こちらもブラウザ版で用意されているレポートですが、やはり継続な利用がされやすい かつ、それを促すことが大切なアプリの方が相性は良いのではないでしょうか。

特にアプリ内で課金を行っているサービスの場合、(今回は割愛しますが)コホート分析を組み合わせることで、ユーザーの継続率や、継続させることの意味などを確認することが出来ます。

以下の画像は、あるサービスの「ユーザーあたりの収益」と「ユーザーあたりのアプリビュー数(ウェブサイトで言うところのPV数)」のグラフになります。

見ての通り、サービス利用から日数が増えるとユーザーあたりのLTVは安定的に上がっていきますが(特に最初の1週間くらいは立ち上がりが早く、後はゆるやかな感じに)、ユーザーあたりのアプリビュー数に関しては、1か月半(45日)あたりから伸びなくなるのが分かります。

これくらいまでの日数になると、サービスの離脱者がほとんどいなくなることが分かります(コホート分析やアクティブユーザーのレポートでも同じような傾向を示していました)。このようにグラフの変化からユーザーの行動や動きを確認した上で、施策のアイデア出しに役立てると良いでしょう。

4.新規ユーザー レポート

アプリの分析では、ウェブ以上に新規ユーザーの獲得=アプリをダウンロードして起動したという事が大切になります。というのも、アプリは一度ダウンロード・起動してもらえれば今後のリピート率や利用率がブラウザより高くなる傾向にあるためです。

そのような状況もあって、Googleアナリティクスのアプリ分析版では、集客の中に「新規ユーザーレポート」というものが明示的に用意されています。

以下の画像はその「新規レポート」になります。獲得デバイス・バージョンや国などを確認することができます。ここから更に流入元(どの広告やストアからダウンロードして起動したのか)を確認することも可能です。

当然、このレポートもセグメントをかけられるため、収益に繋がったあるいは継続して利用している人の獲得元や人数などをチェックすることが出来ます。アプリにおいて大切なのは、継続利用に繋がるユーザーを見つけることです。
そしてそういったユーザーを獲得できる流入元が分かれば、より最適な広告出稿先の選定や予算配分などが可能となります。

他にも実装を行えば計測出来る、「アプリの速度」や「クラッシュと例外」レポートなども参考になりますし、全体の傾向をつかめる「アプリサマリー」レポート、ID連携してスマートフォンとタブレットの重複などを確認する「クロスデバイス」レポートなどもありますが、まずはこの4つのレポートをおさえておきましょう。

まとめ

ブラウザ版と違いレポートや仕組みに若干違いがあります。まだアプリの分析自体は、自社ログなどを活用する場合が多いですが(特にソーシャルゲームの場合は)、今後アプリの分析自体も今まで以上の重要度を増すことは間違いありません。

ぜひ、アプリを分析する機会があったら、Google アナリティクスの導入を進めてみてください。

小川 卓

小川 卓

ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンジャパンで勤務後、フリーに。複数社のChief Analytics Officerとして活動する傍ら、個人でもコンサルティング・勉強会・執筆などの活動を行っている。 主な著書に「ウェブ分析論:増補改訂版」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」など。

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