これは使える!Googleアナリティクスに搭載された「ユーザー単位」で全ての行動が追える「ユーザー エクスプローラー」徹底解説(レポート活用編)

こんにちは、小川卓です。

前回はGoogleアナリティクスに追加された「ユーザー エクスプローラー」の機能を紹介しました。
ユーザー(厳密にはクライアントID単位)でユーザーの動きを追うことができるというレポートです。

今回は、この「ユーザー エクスプローラー」の機能をどうやって活用するべきかを紹介していきます。

※前回記事
徹底解説!Googleアナリティクスに搭載された「ユーザー単位」で全ての行動が追える「ユーザー エクスプローラー」とは(レポート理解編)

注意点:なんとなく見ても気づきは得られないレポートの代表

本レポートは、ユーザー単位で行動を追えることが便利である側面、細かすぎるというデメリットもあります。
つまり、このレポートを「木を見て森を見ず」ということに陥りやすいレポートでもあります。

理想的な動きをしてくれるユーザーを発見したとしても、それに満足してしまってはいけませんし、そのようなユーザーをどうやって増やすかという改善に繋がらなければ意味がありません。

そこでオススメしたいのが「仮説立て⇒木を見る⇒林を見る」という3つのプロセスでの活用方法になります。

仮説立て⇒木を見る⇒林を見るの3プロセス

STEP1:まずは仮説を立てる

仮説を立てるといっても難しいことではありません。

「こういったユーザーの動きを見てみたいな」という条件を決めるという事と同義です。

例えば、

ECサイトで商品を沢山買ってくれるユーザーの分析を行いたいのであれば、「月に5回以上購入した人」あるいは「月に50,000円以上使った人」という条件を決めます。

あるいは、

購入に近いけど購入をしていないユーザーの分析を行いたいのであれば、「商品をカートに入れて購入プロセスを開始したけど、完了していないユーザー」といった条件を決めるのが良いでしょう。

分析したいユーザー、あるいは、改善を行いたいページや機能などを念頭に入れてまずは仮説立てをします。
そして、これらのユーザーを特定するためにGoogleアナリティクスのセグメント機能を使ってセグメントを作成しましょう。

■カートから決済に進んだけど、未購入だったユーザーというセグメントを作成している図

セグメントを反映すると、その条件をみたすクライアントIDだけが表示されるようになりますので、ここからいくつかのクライアントIDを選んでユーザーレポートを確認していきましょう。

なお、どのクライアントIDを選ぶかは悩ましいですが、必ずしもセッションが多いものを選ぶ必要はありません。

基本的には「はずれ値(極端に何かの指標が大きいあるいは小さい)」ものは除外をして見ていくことをオススメします。はずれ値で得られた気付きは、あまりサイト全体の中で存在しない可能性があります。

ただし、この辺は実際の行動を見て最終的には判断する形になります。筆者であればとりあえず、セッション数が多すぎず・少なすぎずあたりのユーザーを3~5人まずはチェックしてみます。

STEP2:ユーザーの行動を想像しながら「想定外」の行動を見つけていく

では、実際にあるユーザーの行動履歴を見てみましょう。
下の画像はあるユーザーの購買前後の動きです。上から下に向かうに連れ、未来に進んでいく並び順となっています。

まずは、一度目を通してみてください(青背景が購入タイミングです)。

この注文後の行動についてどう思いますか?

今まで、ユーザーエクスプローラー実装前のGoogleアナリティクスの分析では、購入までの導線分析やセグメンド分析をすることがあっても、購入「後」の分析やユーザー行動まで気にすることはあまりなかったと思います。

しかし、このユーザーの行動のユニークさは購入後にありました。

まず、購入後にすぐに注文履歴を確認しています。
また、購入翌日(購入日は3月31日)にサイトに訪れ、別の商品だけを見て離脱しています。
しかし、またその翌日にサイトに訪れ、購入した商品の詳細ページを確認した後に、ログインしてマイページから、注文履歴一覧と注文履歴詳細を見ています。

なぜ、このような形で「注文履歴を購入後に複数回見ているのか?」というのが想像あるいは妄想のポイントになります。

もしこの人に注文履歴へのリンクがあるメールを送っていたら、そこからクリックして確認しに来ているという可能性があります。逆にメールとかを送っていない場合は、本当に注文出来たのか気になってサイトに訪れているのかもしれません。
もしかしたら、いつごろ届くのか知りたいのかもしれません。

このようにユーザーの行動を見ながら、何故ユーザーがこのような行動を取っているのかを考えることで、サイト改善のポイントやユーザーの思いを読み取れるかもしれません。

STEP3:セグメントをかけて、気になる「ユーザー群」で分析を行なう

そして、今回のように「購入後に注文履歴を確認しているユーザー」というのが気になったのであれば、この行動を「セグメント」でくくって同じユーザーがどれくらいいるのか、またセグメント全体で見た時に、どういったユーザー特徴があるのかを把握することができます。

■購入後に注文履歴と注文履歴詳細を見たセグメントを作成している図

まとめ

ユーザーレポートの使い方を紹介しました。
比較的新しいレポートでまだ明確な活用方法が定まっていませんが、最初に書いた通り「なんとなく見る」ということにはむいていないレポートです。

ぜひ、仮説を立ててから、前提をもってユーザーの行動を見ることを意識して活用してみましょう!

 

小川 卓

小川 卓

ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンジャパンで勤務後、フリーに。複数社のChief Analytics Officerとして活動する傍ら、個人でもコンサルティング・勉強会・執筆などの活動を行っている。 主な著書に「ウェブ分析論:増補改訂版」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」など。

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